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顧客インタビューの質問票テンプレート|回答に合わせる質問の分岐

公開 2026-10-29更新 2026-10-29読了 約5分執筆:アーコレ運営|株式会社Covvy CEO 古沢
顧客インタビューの質問票テンプレート|回答に合わせる質問の分岐
目次

顧客インタビューの質問票には、何を確かめるための質問なのかと、答えに応じた次の問いをセットで残します。質問を全部読み上げることより、相手が実際に経験した場面を聞ける設計にすることが大切です。

この記事では、質問票を作るための空欄テンプレートと記入例を紹介します。時間配分や当日の進行は、ユーザーインタビューの進め方を参照してください。ここでは、面談前に用意する質問の設計に絞ります。

この記事の要点
  • 調査で決めたいことから、最初の質問を作ります。
  • 答えが具体的・曖昧・経験なしの場合の分岐を用意します。
  • 別の人と試し、誘導や答えにくい質問を直します。

質問の前に、調査で決めたいことを書く

「使いやすいですか」「何が欲しいですか」から始めると、答えを集めても何を判断するかが曖昧になりがちです。まず、調査を終えた後に選びたい行動を書きます。

たとえば「初回設定の説明を直すか、画面の試作をするかを考える」なら、知りたいのは設定時に迷った場所と、そのとき足りなかった情報です。「新しいヘルプを追加すればよいですよね」と、解決案への賛成を求める質問とは分けます。

GOV.UKのインタビューガイドは、調査で答えたい問いを確認してから、話題ごとの最初の質問と追加質問を用意し、同僚との試行で見直す進め方を示しています。以下の表は、この考え方を参考にした本記事の作成例です。公式の標準様式ではありません。

コピーして使える質問票の空欄テンプレート

最初の表は質問票全体の設定、次の表は一つの話題ごとに複製する欄です。角括弧の中には自分の調査に合わせた内容を入れてください。

設定項目記入欄
調査で決めたいこと[調査後に選びたい行動]
話を聞く対象と経験[どの作業を、いつ経験した人か]
今回確かめたいこと[分かれば判断が進むこと]
既存の記録で分かっていること[問い合わせ・過去の調査など]
優先して聞く話題[必ず確かめるものを先に並べる]
参加者に伝えること[目的・用途・共有範囲・記録方法・参加と録音等への同意の確認]
一つの話題の設計記入欄
話題[例:初めて設定した場面]
この話題で確かめること[どの情報が足りなかったか]
最初の質問[相手の経験を尋ねる一問]
詳しい出来事が出た場合[手順や条件を確かめる追加質問]
抽象的な答えの場合[直近の一回へ戻る追加質問]
経験していない・覚えていない場合[飛ばす内容と、別に聞ける経験]
記録すること[発言・場面・未確認点など]

実施前には、目的・用途・記録方法などを説明し、参加や録音等について本人の同意を確認します。録音を使わない場合の記録方法も、あらかじめ相談しておきます。

「経験がない」という答えも記録できます。想像で答えてもらい、その答えを実際の体験と同じ欄に入れないようにします。対象者の条件から決めたい場合は、顧客ニーズ調査の対象者の選び方が参考になります。

記入例:初回設定で迷う場面を知りたい

以下は架空の予約管理ツールを想定した質問票です。発言や状況は説明用で、実在の顧客やアーコレ!の機能・調査結果ではありません。

調査後に決めたいことは「設定の案内文を直す案と、設定画面を試作する案のうち、次に何を確かめるか」です。対象は、最近、自分で初回設定を試した担当者とします。

話題最初の質問追加で確かめること
設定を始めたきっかけ初めて設定したとき、何をできるようにしたかったですかその作業を必要とした場面と、担当していた役割
進めた順序最初に開いたところから、覚えている順に教えてもらえますか見ていた画面、説明、他の人への相談
判断に迷った箇所途中で、次に何をするか考えたところはありましたかどの選択肢で迷い、何を頼りに決めたか
完了・中断した後そのあと、どのように作業を続けましたか自分で完了した、相談した、後回しにしたなどの経緯

すでに話の中で分かった項目は聞き直す必要がありません。「迷った箇所がある」ことを前提にせず、迷わず進められた人には、そのとき役に立った情報を尋ねます。

答えに応じて、次の質問を選ぶ

質問票は、上から一字一句読むための台本ではありません。最初の答えに合わせ、足りない点だけを追加で確かめます。

相手の答えの状態次の質問例避けたい扱い
「分かりにくかった」とだけ答えた直近でそう感じたとき、何を決めようとしていましたか原因を「文字が小さい」と決めつける
具体的な操作の順序が出たその選択肢を選んだとき、どの説明を参考にしましたかすでに分かった順序を最初から聞き直す
「ヘルプが欲しい」と案を話したヘルプで、どの点を確かめられると作業が進みそうですかその場で作成や実装を約束する
迷わず完了した進めるとき、判断に使えた情報は何でしたか困りごとが出るまで同じ質問を繰り返す
経験していない・覚えていないその場面は飛ばします。ご自身で行った別の設定はありますか想像の答えを体験談として残す

追加質問をしても分からない部分は、未確認のまま残せます。画面を見せてもらう場合も、参加者が見せられる範囲に限り、顧客名など不要な情報は隠してもらいます。

質問への答えに応じて、条件確認、直近の出来事の確認、質問の省略を選ぶ分岐図。

当日前に、別の人が質問票を読んで試す

作成者には伝わる質問でも、初めて読む人には意味が取りにくい場合があります。進行役とは別の人に質問票を見てもらい、次の点を確認します。

  • 一問に、二つ以上の異なる問いを詰めていないか。
  • 「便利ですよね」のように、答えの方向を示していないか。
  • 質問と、調査で確かめたいことが結び付いているか。
  • 経験していない場合の飛ばし先があるか。
  • 記録の用途や共有範囲を、参加者に説明できるか。

同僚との試行は、質問文の分かりやすさを確かめるためです。同僚の答えを、そのまま対象顧客のニーズの証拠にはしません。試行後は質問票の版と変更理由を残しておくと、本番で聞き方が変わった場合も振り返れます。

まずは一つの話題から作る

最初からすべての質問を埋めようとせず、「調査で決めたいこと」と「優先して聞く話題」を一つずつ書いてみてください。その話題について、最初の質問と、答えが具体的な場合・曖昧な場合・経験がない場合の分岐を用意します。

調査の目的や役割分担まで整理したいときは、顧客ニーズ調査の計画書テンプレートにつなげられます。質問票は埋めた数ではなく、必要な問いを相手の経験に合わせて聞けるかで見直しましょう。聞き取った内容を継続的な改善につなぐ流れは、機能要望管理の基本で確認できます。

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